サイの多足歩行にかける青春(艦船の動力源)
出典: 機動戦士ガンダムSEED Revival
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[編集] はじめに
- サイ
- やっと整備が終わったぁ。
- 時間もあるし久しぶりに休めるかな。
- シゲト
- 終わったばっかで悪いけどサイ兄ちょっといい?
- サイ
- いいけどどうした?
- サイ
- 核エネルギーで動いてるよ。
- 前に言わなかったか?
- シゲト
- あれ?
- 核エネルギーって、確かニュートロンジャマーのせいで使えないんじゃなかったっけ?
- スレイプニール、どう見てもキャンセラー積んでなさそうだし何を動力源にしてんの?
- サイ
- ああ、じゃあ休む前にその辺を説明するよ。
- 多足歩行からはずれるけどたまにはいいかな。
[編集] 核分裂と核融合
- サイ
- おおまかに「核エネルギー」って言うけど、核エネルギーは2つに分類されるんだ。
- それが「核分裂」と「核融合」。
- シゲト
- カクブンレツ……?カクユウゴウ……?
- それって両方核なんだよね?どう違いがあんの?
- サイ
- 両方核ではあるけど、大きくちがうんだ。
- 簡単に説明すると、核分裂はウランという原子があって、それに中性子というやつをぶつけるとウランの核は2つに分裂するんだ。
- シゲト
- ウラン?中性子?
- それって科学だよね?俺科学はこれっきしわかんないんだよ。
- サイ
- まぁその方面はそっちの専門的分野だから理解する必要もあまりないさ。とりあえずそういう物質があると覚えておくぐらいがいい。
- で、ウランが2つに分裂した瞬間大きなエネルギーが発生するんだ。これが核分裂。
- シゲト
- なるほど。
- サイ
- ちなみに、ウランが1キログラム核分裂して発生するエネルギーは石油2000キロリットル以上に相当するんだ。
- エターナルフリーダムの動力源もコレ。すごいだろ?
- シゲト
- すげ……そりゃザフトが必死になってニュートロンジャマーばら撒くのが理解できるかも。
- サイ
- で、核融合。
- こっちは核分裂と違って、水素みたいな軽い原子核同士を高速でぶつけると、それが結びついて別の原子核ができるんだ。
- シゲト
- やっぱり理解できない……
- サイ
- だからあんまり深く考える必要ないって。そういうのがある程度でいいから。
- で、その結びついた原子核ができるときこれも大きなエネルギーが発生する。
- これが核融合なんだ。
- 太陽の放射するエネルギーもコレなんだよ。凄いエネルギー量だろ?
- シゲト
- おおぅ、じゃあ核融合なんかの爆弾使ったら地球消えちゃうんじゃ……
- サイ
- おま……随分と発想が飛んだな。
- まぁそうなんだけどな。
[編集] 核分裂と核融合の運用
- サイ
- これでとりあえず核エネルギーにも種類があることがわかっただろ?
- シゲト
- とりあえずは……
- サイ
- じゃあ本題に入るか。
- 艦船の動力源は、ズバリ核融合なんだ。
- そして、Nジャマーが阻害するのは核分裂「だけ」ってことさ。
- シゲト
- ってことは核融合は影響を受けないのか。
- サイ
- そういうこと。
- よく考えてみれば、もし動力源が核分裂だったり核融合も阻害されてたならNジャマーが散布された時点で艦船は全部動けなくなってるしな。
- シゲト
- 言われてみれば確かにそうだなぁ。
- でも核融合が使えたんだったら、ニュートロンジャマーキャンセラーなんて登場するずっと前に核攻撃できたんだよなぁ?
- サイ
- それは無理だな。
- というか、できてたら地球なんぞ消えてなくなってるけどな。
- シゲト
- 確かに。でも艦船の動力源には使えてたのになんで攻撃に使えなかったんだろ?
- サイ
- その辺も説明しとくか。
- 核分裂と核融合は運用にもかなり違いがでてくるんだ。
- シゲト
- というと?
- サイ
- 簡単に言うよ。
- 核分裂は小型化できるが核融合はそうはいかない、ってことさ。
- シゲト
- どういうこと?
- サイ
- エネルギーを取り出すための設備を核分裂の場合核弾頭につめるぐらいに小型化できるけど核融合の場合だと小型化は今の技術でも今以上は不可能なんだ。
- そして核融合炉はナスカ級とかアガメムノン級のような大型艦でも艦体に占める動力部の割合は相当なぐらいに巨大なんだ。
- スレイプニールだって例外になくそういう構造なんだ。今度見てみなよ。
- シゲト
- なるほど、なんかわかってきたぞ。
- つまり、核融合はでかすぎてモビルスーツとか核ミサイルには積めなくて、核分裂はニュートロンジャマーキャンセラーがないと機能しないってことでしょ?
[編集] 核融合動力運用の問題点
- サイ
- これでだいたいわかっただろ。
- シゲト
- ああ。けっこう納得したよ。
- サイ
- じゃあ最後に核融合動力運用の問題点を説明しとこうか。
- シゲト
- 問題点?
- サイ
- ああ。
- 核融合の動力機関は「非常にデリケート」ってことだ。
- シゲト
- デリケート?
- サイ
- つまりだ。核は大きなエネルギーを持ってるから、取り扱いを一歩間違ったら大惨事になるんだ。
- だからそれを阻止するためにはきめ細かい整備が必要になってくる。
- 兵器なんてのは乱暴に扱われて当然で、多少の無理は耐えられなきゃいけないもんだからそれは当然問題になる。
- シゲト
- 確かに、ヒビが入って暴走したなんていったらヤバすぎるね。
- サイ
- そう。まぁキチンとした基地があればそこでちゃんとした整備ができるからいいんだけど、必ずしもそういう状況とは限らない。
- シゲト
- たとえば?
- サイ
- 一番わかりやすいのは「何もない所で損傷したとき」だな。
- 何しろ核動力ってのは整備に凄く時間がかかるんだけど、損傷してましてや動力部が壊れるとそれは一刻を争う事態になる。
- シゲト
- ?
- サイ
- 修復作業が間に合わなくて暴走したなんてことになる。
- その場合、大抵その艦は爆散するし周囲にいた艦も当然被害を受ける。
- シゲト
- 怖っ
- サイ
- で、被害を受けた艦がまた爆発して、その被害を受けた艦もさらに爆発して……なんてことも有りうるわけだ。
- サイ
- 大丈夫だろ。
- あれはもともと革命軍の陸上戦艦だったらしいけど、革命軍にいたときはかなり入念に整備されてたみたいだから当分は持つだろ。
- サイ
- というか、そうなってくれないと困るんだよ。
- 核動力の整備なんて無茶苦茶時間と労力取られるし、この組織で整備できるのって実質俺だけだからな。
- ぶっちゃけ面倒くさいんだよなぁ。
- シゲト
- サイ兄の本音が出たね……。
- 確かに時間と労力はかかりそうだもんなー。ダストとは比べ物にならないくらいに。
- 『サイ、聞こえるか?』
- シゲト
- あれ?少尉どうかしたの?もしかして何か壊れた?
- 『いや……マジ言いにくいんだが……』
- サイ
- シグナスが壊れた?もう慣れたから言ってくれ。
- 休めると思ってたけど、何とかするよ。
- 『…………』
- シゲト
- どしたの?
- 『いや、今さっきからお前らの会話がこっちにも入ってきてな、そのせいでなかなか言い出せなかったんだが言わないわけにもいかなくてな……』
- サイ
- (何?何か凄く嫌な予感がするんだけど?)
- シゲト
- ホントだ。通信機越しに聞こえてたんだな。で、どしたんだよ?少尉?
- 『実はさっきスレイプニール着艦に失敗しちまってよ、俺のシグナスは右足が吹っ飛んだくらいなんだが…』
- サイ
- ああ、そう……。後で修理しとくよ。
- で、まさかまだあるのか?
- 『……着艦に失敗してモロにぶつかっちまって、ラドルのおっさんの話だとその衝撃でスレイプニールの動力が動かなくなったらしくてよ。今非常電源で動かしててとりあえずそっちにゃ戻れるんだが……悪ぃサイ。今度飯おごるから勘弁っ』
- サイ
- ……(持ってたハンカチを落とす)
- シゲト
- …………サイ兄…聞いた?聞いちゃった……よね?
- サイ
- あは……あはははは……俺の…俺の人生って……ぐふ
- シゲト
- (サイ兄が壊れたっ)











