シン=アスカ
出典: 機動戦士ガンダムSEED Revival
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目次 |
[編集] 概略
前作主人公。4年前の戦争で全てを失った男。一見すると冷たい印象だが、人を人とも思わないエゴへの怒りはいまだ健在で、人を高みから見下ろすラクス達、統一地球圏連合政府のやり方を心底嫌っている。沈められたミネルバクルーの仇を討つためにレジスタンスに身を投じた。
しかし、ソラ=ヒダカとの出会いやレイ=ザ=バレルとの二度目の別れによって復讐のためだけに力を振るうことが間違っていると気がつき、過去の出来事を振り切り、世界を人の手に取り戻すために戦うことを決意する。
[編集] 物語における役割
戦う者。彼は様々な意味で戦い続ける。モビルスーツに乗り直接的な戦闘を行い、各地のレジスタンスと連携し、解放活動に身を投じている。 「戦いの意味」をソラ=ヒダカに伝える。これが彼の物語での役割となる。
[編集] 遍歴
[編集] 孤独と敗北
シンの正義は、人民に犠牲を強いる為政者への根深い不満から始まっている。
一応選挙制とはいえ、事実上アスハ家が代々元首を務めるオーブ連合首長国に生まれて、あの戦争までは、それに疑問も抱いてなかっただろう。
しかしウズミは、外交的に一番有利なカードであるマスドライバーを破壊して自害。 自分は国の理念に殉じたが、残った国民が戦争に巻き込まれるという当たり前のことを考慮しなかった。 つまり彼は、国を私物化していた。
結果、シンは家族を亡くし天涯孤独の身になる。その後、国民に犠牲を強いたウズミの娘カガリ=ユラ=アスハがオーブの首長になったと知り、オーブへの怒りと憎悪を深めていく。コーディネイターだった彼がザフトに入隊したのは、ごく自然な流れであろう。 そして彼はモビルスーツに乗って第二次汎地球圏大戦を戦う。
しかしシンにとってこの戦いは敗北と挫折の連続で終わった。上官として信じていたアスランは、ザフトと袂を分かちオーブと組する。彼が守ると誓った少女、ステラ=ルーシェは人間兵器として連合に利用しつくされ、シンの腕の中で事切れる。
オーブに代わって平和な世界を作ると信じたデュランダル議長はメサイア攻防戦でオーブ軍に討ち取られた。我が家ともいうべきミネルバは沈められ、戦友や仲間達も全て戦死。 そしてシンが最後の拠り所とし愛した少女、ルナマリア=ホークまでも戦場で失う。
オーブ連合首長国で家族を亡くした時の悲劇を、シンは再度味わう結果に終わった。
[編集] 再起
しかし運命はそんな彼を見捨てなかった。偶然アメノミハシラに拾われ、そこでシンは、自分から再び全てを奪ったオーブやアスランへの復讐を誓う。
そしてアメノミハシラから地上に降り、数年の間、諸国を放浪する。 最初の頃の彼は、ラクスやオーブ連合首長国憎しにこり固まり、闇雲にテロリストめいた行動に走っていたことは確かである。オーブを嫌う彼にとって、ラクス体制も同じく世界を私物化しているとしか思えなかったのだ。 ただし、彼はそこに留まる事はなかった。
一番の理由はAIレイの存在である。
かつてと同じく冷静沈着を失わず、常にシンの友人として的確な忠告をし続けてくれるAIレイのおかげで、シンは単に拳を振り上げるだけでは問題は解決しないことを徐々に学んでいく。AIレイは戦死したレイ=ザ=バレルの影武者のようなもの。それは確かに幻と言えるかもしれない。しかしそれでもAIレイの存在はシンを支え、変えていった。
ミネルバにいた時と違い、地上で土と泥と砂埃にまみれながら一人放浪する中、シンは出会った人々によって、それまでの視野の狭さを改めていく。
妻と子供の死んだ土地で、黙々と漁を続ける老人。銃を捨て、戦災孤児の集まる集落で教鞭を取る元連合軍兵士。大喧嘩の末に絶縁した両親の墓をまもりながら、ユニウス7が落下した土地の土壌再生に尽力する青年もいた。
大切なものを失っても負けることなく、その思い出を胸に未来への希望を追い続ける人々の存在も、シンの心を変えていったのだ。
そして、最後に出会ったのがユウナである。
[編集] レジスタンス組織『リヴァイブ』へ
コーカサス地方ガルナハンに来たのは偶然ではなかった。アスランを除けばこの地上で唯一自分を知るコニールがいたからだ。しかし彼女との出会いは予想していても、ユウナの存在は予想外の出来事だった。
二度目にオーブ連合首長国を戦火の中に放り込んだ為政者の姿を見て、シンは平静を保てはしなかった。
思わず我を忘れて殴りかかろうとしたくらいである。
しかし、ユウナの台詞を聞いて、シンは彼を信じることにする。
「ラクスたちが悪人だとは僕は思わないよ。彼らは一度に世界中を幸せにすることはできないが、30年あれば世界を幸せにするかもしれないと思っている。
でもそれは世界を私物化したうえでの、強者のお遊びの結果に過ぎないよ。僕には受け入れられない。
それを受け入れれば楽かもしれないが、そんなお人形の平和はごめんだ。
だから世界中の人間が自らの意思と人権と自由を持てる世界を、皆が幸せになる世界を作りたいのさ。たとえそれに50年…いや100年かかろうとも、その間に多くの犠牲が出ようとも、ね。それはきっと一握りの強者から与えられるものよりも尊い、人間の尊厳に値する幸せだと思うから」
世間を知らないお坊ちゃまの台詞と思った。
しかし、言葉の端々ににじみ出る強い意志と決意をシンは感じ取った。そして知る。彼もまた祖国オーブから捨てられ、この地で再起を図る者だと。かつての愚かな自分を悔い改め、生まれ変わろうとしている者だと。そこにシンはこれまでの自分の姿を重ねた。それはまたユウナにとっても同じだったかもしれない。共に敗者だったものとして。
ユウナとの出会いは、シンはリヴァイブに参加する決意をさせる。
シン=アスカは戦士である。
今は自由な世界の実現のために、迷いも悩みもなく戦うことで満足しているし、それでいいと思っている。
復讐心を捨てたわけではない。まだこだわりは残っている。 しかしシンは間違いなく、復讐を超えた先に進む道を見出しつつある。
それが具体的な形になる過程も、またRevlalの世界で語られることの一つである。

