ユウナの良くわかる世界観(ロゴスの意味)
出典: 機動戦士ガンダムSEED Revival
目次 |
[編集] はじめに
- ソラ
- 今回はまた、唐突にはじめましたね。
- ユウナ
- 多分、ネタが尽きたんじゃないかな?
- ソラ
- なんのです?
- ユウナ
- まあ、深くは突っ込まないように。
- 張り切って行こ~
- ソラ
- は~い
[編集] ロゴスという「団体」
- ユウナ
- そうだね。それがギルバート=デュランダルが世界に提唱したロゴスという「団体」の特徴だね。
- ソラ
- そうですよ。そんな悪い人達がいなくなったから、世界は少しは良くなったんですよね?
- ユウナ
- ……さて、本当にそうかな?
- ソラ
- え?
- ユウナ
- そうだなぁ。
- 例えば、このハンカチを見てごらん。
- ソラ
- あ、セイリッシュのハンカチじゃないですか。
- リーダーってこんなセンスももってたんですね。
- ユウナ
- まあ、こないだセンセイから借りたまんま返せていないんだけどね。
- セイリッシュは全世界的な服飾品メーカーだから、ガルナハンでもその製品はたまに見かけることもある。
- ソラ
- へ~、センセイみたいな綺麗な人にはぴったりですよね。
- あこがれちゃうな~。
- リーダー、ちゃんと返さないとだめですよ?
- ユウナ
- こりゃ参ったな。
- まあ、そうだね。後で返しに行こう。
- で、ここからが本題。
- このセイリッシュという企業、実はロゴスの構成会社なんだ。
- ソラ
- ええ!!?
- ユウナ
- それだけじゃない。その机も、椅子も、冷蔵庫やコンピュータに至るまで、世界には様々な製品が出回っている。
- その多くは何らかの形でロゴスの構成企業が関連しているんだよ。
- ソラ
- そ、そんな……そんなバカな!
- ユウナ
- まあ、ソラ君くらいの年頃の子は出資者が誰か?なんて考えもしないよね。
- でも、企業活動を続けていく上でお金というのは必要不可欠なものなんだ。
- そして、そのお金は資本家が投資や投機などの目的によって企業に還流される。
- これは資本主義経済がベースとしてこの世界にある以上は必ず通る道筋なんだ。
- ソラ
- ……出資者というのはお金を出す人ってことですか?
- それがロゴスとなんの関係があるんですか?
- ユウナ
- うん。
- つまり、ロゴスというのは巨大な資本そのものだったという側面があったということなんだ。
- そして、資本としてのロゴスは世界中の資本のベースとして振舞っていた。
- これこそが、彼らが全世界に与えていた影響力そのものだったわけだね。
- そして、ロゴスはその影響力を行使して自らの資本を膨らませていった。
- 膨らんだ資本はより大きな影響を世界に与える。
- 結果として、世界中の企業のほとんどにロゴスの資本が入るという結果をもたらせたんだ。
[編集] ロゴスの影響
- ソラ
- それは、結果的にロゴスは世界を手に入れていたってことですか?
- ユウナ
- その認識はとても正しいと思うよ。
- ただ一つの要素をのぞいてね。
- ソラ
- 一つの要素?
- ユウナ
- ある国家のたった一つの技術。
- ニュートロンジャマーキャンセラー。
- この技術がプラントで開発されたことによって、ロゴスの書いた世界の青写真は灰燼に帰してしまったんだ。
- ソラ
- ニュートロンジャマーキャンセラー?
- ユウナ
- まあ、詳しい説明はサイ君に譲るけれど、簡単に言うなら核反応の抑制を行うニュートロンジャマーを無効化してしまう装置だね。
- これが登場したことによって、ロゴスの最大にして究極の目的は崩されてしまった。
- ソラ
- 目的……って世界を戦争に巻き込むことじゃないんですか?
- ユウナ
- 半分当たりだね。
- 正確に言うなら「制御可能な戦争状態の演出」と言うことになるかな。
- ソラ
- 制御……?
- ユウナ
- さっきも触れたとおり、ロゴスというのは巨大な資本そのものと言う側面を持っていた。
- そして、資本の目的は自らの発展。
- つまり資本力の増加だ。
- ソラ
- 簡単に言うと「儲ける」ことって感じですね。
- ユウナ
- まさにその通りだね。
- そして、永遠に儲けるためには永遠になくならない職業が必要になる。
- 人が人である以上、なくならない職業が二つあるといわれている。
- 「娼婦」と「軍人」だね。
- そして、より儲けられるのは……
- ソラ
- ……戦争……
- ユウナ
- その通り。
- 戦争は大量な消費を促す。
- 戦争と言うのは国家レベルでの巨大な無駄遣いだからね。
- 何かを「壊す」ために兵器を作り、相手の兵器によって壊される。
- 兵器と言うのは破壊という状況によって世界の多くのものを消耗品に仕立て上げてしまうものなんだ。
- そして、兵器によって戦争は演出されていく。
- 戦争は世界そのものを消費していく。
- 大量な消費は多くの資本によって支えられる。
- 企業にとってこれほど儲かる状況も無いだろう。
- ただし、戦争で自らの資本まで無くなってしまったのでは意味が無い。
- だからこそ「制御可能な」戦争状態である意味があったわけだ。
- ソラ
- ……人の命でお金儲けを考えるなんて……
- ユウナ
- ソラ君の怒りはもっともだと思うよ。
- 僕だって、こんな状態は間違っていると思う。
- でも、企業の目的は利潤の追求であり、人々の幸せの希求ではないのだから、ある意味においてロゴスの考え方はものすごく自然なことなんだ。
- もしかしたらこの考え方は、今の人類がたどり着くもっとも自然な考え方なのかもしれないよ。
- 資本至上主義により、人の命の意味が形骸化し、宗教と言う唯一「人の命の価値」を中心にすえた考え方を事実上捨て去ってしまった人類のね……。
- ソラ
- だからって、そんな野蛮なもので良いはずないです。
- やっぱりロゴスは滅びるべきものだったんですね。
[編集] ロゴスの制御を失った悲劇
- ユウナ
- 話を少し戻そう。
- その半ば神の力ともいえるような巨大な権力を手にしていたロゴスは、なぜ先の大戦の制御を失ってしまったのだろう?
- ソラ
- ギルバート=デュランダル議長によってロゴスの悪事がばらされたからじゃないんですか?
- ユウナ
- それはある意味「結果」だね。
- 直接的な原因はさっきも言ったとおり、「ニュートロンジャマーキャンセラー」の登場にあるんだ。
- ソラ
- 何でニュートロンジャマーキャンセラーが出てくるとロゴスが戦争の制御を出来なくなるんですか?
- ユウナ
- 簡単に言うと、核兵器が解禁になってしまうからだね。
- ソラ
- ???
- ユウナ
- 核兵器というものの威力をソラ君は考えたことも無いかもしれないね。
- う~んそうだなぁ。
- ブレイク・ザ・ワールドと同規模の災害を起こすのに必要な核兵器はどのくらいいると思う?
- ソラ
- ええ?
- う~ん。1千発くらいですか?
- ユウナ
- 主要な都市部に限定すれば数十発で実現可能なんだよ。
- ソラ
- ええ?
- ユウナ
- もっとも大きな威力を持った核弾頭ならたった5発でヨーロッパ圏をくまなく焦土に出来るんだ。
- つまり、威力に対して使用に対する労力が極端に少なくてすむんだ。
- 核兵器の存在を前提に構築されている今の世界がいかにもろく、儚いものであるかは容易に想像できると思う。
- ソラ
- ……なんで核兵器なんてあるんだろう……
- ユウナ
- 本当にね。
- でも人類は一度はこの絶望的な状況に終止符を打つことができたんだよ。
- ソラ
- ほ、本当ですか!?
- ユウナ
- 残念ながら、もうその夢は崩れ去ってしまったけどね。
- その夢のような技術こそが「ニュートロンジャマー」だったんだ。
- ソラ
- ……で、でも、教科書ではニュートロンジャマーのせいで世界中の人がエネルギー不足になって死んだって書いてありましたよ。
- ユウナ
- うん。それは間違いではないし、正しい認識だと思う。
- ニュートロンジャマーはそれまでの世界での主要なエネルギー源であった核反応を人類から奪う形になった。
- 同時に核兵器の使用を不可能にしたと言う功績がかすみ飛んでしまうくらいにその影響範囲は大きかった。
- 核兵器という魔物を再度パンドラの箱に戻すために人が払った犠牲はあまりにも大きなものだったわけだ。
- ソラ
- どうやっても、人は人を犠牲にしなければ前に進めない。
- そういうことなんでしょうか……。
- ユウナ
- しかも、そのせっかくパンドラの箱に封じた核兵器という魔物は再び解き放たれてしまう。
- そのパンドラの箱の鍵。それこそが「ニュートロンジャマーキャンセラー」だったわけだ。
- ソラ
- なんでそんなもの作ったんでしょうね。
- ユウナ
- 考えてみれば、ニュートロンジャマーをプラントが作ったときに、その対処方法まで確立していなければ兵器として成り立たない。
- ロゴスはニュートロンジャマーキャンセラーの存在を予測してしかるべきだったかもしれないね。
- それでもロゴスはニュートロンジャマーを前提とした世界秩序の上で振舞うことを選択した。
- それはその時点で制御が難しくなってきていたブルーコスモスの存在が色濃く影響していたと思われるんだ。
- ソラ
- ブルーコスモスこそがニュートロンジャマーキャンセラーを使って核兵器をつかったんじゃないんですか?
- ユウナ
- うん。その通りだね。
- その前の時点でブルーコスモスはロゴスの意図する「制御可能な戦争」からある意味で逸脱した行動をとっている。
- つまりユニウス7に対する核攻撃だ。
- ソラ
- ……血のバレンタイン……
- ユウナ
- そう。
- これは想像だけれども、当時のロゴス幹部の中でも血のバレンタインを「演出」するべきかどうかは意見が割れていたと思うんだ。
- それまではプラントは穏健派が台頭しており、確かに戦争状態を演出するには血のバレンタインのような派手な「演出」が必要だった。
- だが、それは核兵器の使用という諸刃の剣を使用する必要が果たしてあったのか?
- そもそも経済的な圧政を続けていればプラントは戦争を始めてくれるのではないか?
- そういったように様々な意見でロゴスとしての意見は割れていたと思うよ。
- ソラ
- でも、血のバレンタインは起こってしまった。
- ユウナ
- そう。
- おそらくは、血のバレンタインの実行部隊のような強硬派は当時のブルーコスモスの中でも少数派だったと思うよ。
- 彼ら過激派は少数でインパクトのある状況を作り上げる必要があった。
- ソラ
- ……そして核兵器を選んだ。
- そういうことですか……
- ユウナ
- そういうことだね。
- そして血のバレンタインで「核兵器が使用された」という事実はその後の世界に大きな影響を及ぼすことになっていく。
- 象徴的なのはニュートロンジャマーキャンセラーを手にしたときのブルーコスモスの戦略だった。
- 何のためらいもなく彼らは核兵器を再度使用した。
- おそらく、その時点でもロゴス幹部の意見は割れていたと思うよ。
- 何といっても「殲滅戦」というのはロゴスとしてはもっとも避けるべき戦争だからね。
- それでも、ブルーコスモスは核兵器を使用した。
- ソラ
- ロゴスがブルーコスモスを制御出来なくなってきたってことですか?
- ユウナ
- うん。
- 核を使うことは人類絶滅という最悪のシナリオを容易に導いてしまう。
- それを許したというのは、ロゴスの影響力の弱体化に他ならないと思うよ。
- ソラ
- ……ちょっと待ってくださいよ?
- じゃあ、ロゴスがちゃんとブルーコスモスを制御できていれば、血のバレンタインもプラントへの核攻撃も、ニュートロンジャマーによる電力不足すら起きなかったってことですか?
- ユウナ
- そういうことになるね。
- ソラ
- おかしいじゃないですか!
- ロゴスは戦争で儲けようとしていたのに、そのロゴスの影響力が薄れると、悲惨な核戦争が起きるなんて!
- ユウナ
- それこそが難しさなんだと思うよ。
- この世には絶対的な悪役もいなければ、常に正しい正義の味方もいない。
- それでもみんながより良い世界を夢見て、そのために「正義」たらんと努力する。
[編集] ロゴスの存在
- ソラ
- でも、ロゴスは滅びたわけですし……
- 過去のことは過去のこととして、前を向いていかないといけないわけですね。
- ユウナ
- ……ロゴスは無くなってはいないよ。
- ソラ
- え?
- ユウナ
- さっきのハンカチのセイリッシュは今でもつぶれてはいないでしょ?
- ソラ
- ……あ
- ユウナ
- ロゴスというのはあくまで「資本」なんだ。
- 資本そのものはいくら幹部の人間を殺したとしても存続する。
- いや、存続させるように組織が動く。
- ソラ
- でも、確かにロゴスの幹部とされる人々は失墜しましたよね?
- じゃあ、今のロゴスは誰が動かしているんですか?
- ユウナ
- それは今の世界の核心かもしれないよ。
- そして、先の大戦の本当の意味の一面に触れることでもある。
- ソラ
- なんか、怖くなってきましたよ。
- ユウナ
- まあね。
- さて、ソラ君。先の大戦で一番儲けたのは誰だと思う?
- ソラ
- ??
- ロゴス……ですか?
- ユウナ
- ロゴスは幹部を失って、その影響力は確実に落ちているね。
- とても「儲けた」とは言いがたい状況だ。
- かといって国の体裁を失ったプラントも「儲けた」とは言いがたい。
- ソラ
- まさか……
- ユウナ
- その、まさか……さ。
- 一番儲けたのは唯一の戦勝国であり、現在の世界の中心である国。
- オーブさ。
- ソラ
- オーブは戦争を儲け道具になんてしてません!!
- ユウナ
- それはその通りだろうね。
- でも幹部を失ったロゴスの巨大な資本は何らかの形で管理されなければならない。
- そうしなければ、第二第三の血のバレンタインにつながりかねないからね。
- そして、その管理能力を先の大戦を経た後で持っていたのは、ロゴスの主体であった大西洋連合ではありえず、ブレイク・ザ・ワールドで徹底的に疲弊したユーラシアでもありえなかった。
- その時点では最も経済的な疲弊が少なく、プラントの国力をそのまま引き継いだオーブでしかありえなかったんだ。
- ソラ
- でも……オーブがロゴスだなんて……
- ユウナ
- まあ、それは極端なものの見方に過ぎないと思うよ。
- あくまで「資本」でしかないんだ。
- そして、その資本は確実に彼らの描く世界秩序に繋がっている。
- ロゴスの資本なくして「ピースガーディアン」も「治安警察」も無かっただろうからね。
- ソラ
- 世界を戦争に導いた力を戦争を防ぐ力にしようとしているってこと……ですよね?
- ユウナ
- 少なくとも、カガリ=ユラ=アスハはそう考えているはずだよ。
- その問題点は今までも何度か話している通りだけどね。
- ソラ
- う~ん
- ユウナ
- 今回は少し複雑な話になってしまったね。
- でも、今の世界の核心に触れてもいたと思うよ。
- ここからはソラ君の仕事だよ。
- どういう世界が「良い世界」なのか。
- 少し考えてみて欲しいな。
- ソラ
- すっごく難しいです。
- ユウナ
- まあ、おいおいだね。
- それじゃお疲れ様~
- ソラ
- お疲れ様でした~














