ユウナの良くわかる世界観(九十日革命の影響)
出典: 機動戦士ガンダムSEED Revival
目次 |
[編集] はじめに
- ソラ
- リーダー、九十日革命ってたしか300万人以上も人が死んだんですよね?
- ユウナ
- そうだね。けどいきなりどうしたんだい?
- ソラ
- 歴史を調べてたら気になったんです。だいたい、たった九十日で300万人も死ぬなんておかしいです!
- ユウナ
- そうだね。何しろ、統一連合最大の汚点なんて言う人もいるくらいだからね。
- ソラ
- 最大の汚点?どういうことですか?
- ユウナ
- そうだね。じゃあ今日はそのことについて話そうか。
[編集] 東ユーラシアへの影響
- ユウナ
- 九十日革命、俗にいう”革命戦争”は君が言った通り死者が異常に多い戦争だったのだけれども、この出来事は世界に多大な影響を与えたんだ。
- これからそれを説明するけど、影響を受けた側も各勢力によってその内実が大きく違ってくる。
- これらはだいたい「東ユーラシア」、「レジスタンス組織」、「統一連合」の3つにわけられる。
- ソラ
- 確かに世界が皆同じ事情なわけないですもんね。
- ユウナ
- その通りだね。本当は同時期に宇宙でも叛乱が起こっていたんだけど、そっちは別の機会に……。
- それでまず1つ目の「東ユーラシア」
- 知っての通り、九十日革命の戦場となった国だ。
- ソラ
- なんか東ユーラシアって哀れです。
- 10年間の間に5回も戦争に巻き込まれてしかも全部の戦争で戦場になるなんて。
- ユウナ
- まったくだね。
- しかも5回とも国土が荒廃する有様だからたまったものじゃない。
- そしてこの九十日革命でも例外に無く国土が荒廃してしまったんだ。
- そしてそれはただでさえここ数年の悲惨な出来事に巻き込まれ続けて大きく国力を落としていた東ユーラシアに痛恨事を通り越して悲痛なほどの打撃を与えてしまった。
- ソラ
- 立ち直れなくなったってことですか?
- ユウナ
- さすがに立ち直れなくなることは回避できたけど、東ユーラシア全体がこのガルナハンのように深刻な物資不足に陥ってしまったんだ。
- その結果、東ユーラシアは深刻な国家危機に陥ったんだ。
- 今の状態にまで立ち直れたのが奇跡的なほどにね。
- ソラ
- 泣きっ面に蜂ってこのことですね……。
- ユウナ
- そう。しかしここで重要なのは、全体とは言わなくても少なくとも革命政権の勢力化にあったヨーロッパロシアからドイツについての地域の人々はこの戦争を、簡略に言えば望んでいたってことなんだ。
- ソラ
- そんな!ただでさえ貧しいのに戦ったら余計に物がなくなるじゃないですか!
- それに将来もしかしたら豊かに慣れるかもしれないのに命を落としたら元も子もないじゃないですか。
- ユウナ
- 残念だけど、そうもいかないんだ。
- なぜなら、そのまま未来を待っていたら間違いなく哀れな死か地獄の生活が待っていたからね。
- ソラ
- なんでそう言えるんですか?
- ユウナ
- 当時の東ユーラシア政府は大多数の国民が飢えているにも関わらず国内情勢には目をつぶり、分裂した西ユーラシアを取り戻そうと統一連合にゴマをすっていたからね。
- ソラ
- そんな……。
- ユウナ
- そして国民の必死の声は全く届かなかった。
- そのままでは間違いなく人々は飢え死にしてしまう。しかし当時の政府に政策を改める気配はほとんど無かったし、それどころかデモを画策した人達は警察に殺されるという実質的な独裁体制が出来上がりつつあった。
- さて、そんな時に、そんな生活を抜け出せる希望があると知ったらどうする?
- ソラ
- どうするって、そりゃ希望に賭けると思いますけど……。
- あっ、まさか!?
- ユウナ
- 気づいたようだね。
- そう、絶望のどん底に突き落とされた当時の東ユーラシアの人々に差し込んだ希望の光、それが後に革命政権の中核となる組織だったんだ。
- ユウナ
- そう。
- だから人々は政府が追われて革命政権が樹立された時ほとんど大半の人々が革命政権を受け入れていた。実際にどうなるかはともかく、当時の政府よりは希望を持てたからね。
- そして重要なことは、革命政権が樹立された2月3日の時点で革命戦争はまだ東ユーラシア内の内戦だったことなんだよ。
- ソラ
- え?九十日革命って全面戦争じゃないんですか?
- ユウナ
- そうなるのはもう少し後だね。何故そうなったかは後でまた説明するよ。
- それはともかく、そうして政府はパリに亡命し、革命政権が新しく樹立された。この時状況は革命政権の想定通りで、勢力圏の市民、それどころか行政や軍の部隊までもが革命政権に東ユーラシアに希望を託していたんだ。
- ソラ
- けど、結果的に革命政権は負けましたよね。
- ユウナ
- そう。何故かといえば統一連合がパリに亡命した臨時政府「だけ」を東ユーラシアの正当な行政組織として認めると表明して、「それに仇成す」革命政権を討伐するといって軍隊を送ったからね。
- 実は統一連合はこの表明以前は革命政権を認める方針だったんだけど事情があってね……。
- ソラ
- え!?初めて知りました……。
- ユウナ
- まぁ当然だろうね。統一連合にしてみれば、結果的に倒した敵を直前まで認めようとしていたなんて口を割っても言えないことだからね。
- ユウナ
- けれど、そのことは結果的に革命政権に未来を託していた人々を激怒させることになった。
- 何しろ、統一連合は亡命政府、つまり国民のことを考えていなかった政府「だけ」を認め、革命政権は”テロリスト”として認めないどころかその討伐を統一連合全軍に命じた。
- このことは革命政権を指示する人々にしてみれば、「お前達は飢え死にしろ」と統一連合に言われたも同然なんだ。
- ソラ
- でもラクス様やカガリ様はそんなこと言ってないじゃないですか。
- だいたいあのお二方がそんなこと言うはずもないです!
- ユウナ
- 確かにカガリやラクス=クラインはそんなことは一言も言っていない。けど現地の人々にとって統一連合が自分達を苦しめてきた政府を支持し革命政権を討伐することはそう言ってるも同然だったんだ。
- ソラ
- なんか悲しいです。
- ユウナ
- そうだよね。そしておそらくそれはこの人々も同じだったと思う。
- 何しろ自分達の人生を否定されたと受け取れるような回答だったわけだからね。
- そして人々はこう考えた。「どうせ死ぬなら戦って死のう」とね。
- ソラ
- そんな……「希望を失わずに生きて」ってラクス様も仰られてるのに……。
- ユウナ
- けど、戦うことを決意した人々にとってその言葉も「憎き敵のささやき」でしか思えない。
- 結果的に革命戦争が300万人以上の死者を出した事はこの人々の決心にあるんだよ。
- ソラ
- 皆が戦ったから、ですか?
- ユウナ
- そんなところだね。正確には「まともな武器も技能も持たずにただ突撃を繰り返した」んだけれどね。
- 簡単な話だ。それまで普通に暮らしていた人々が、幾ら意志が強くてもたかが数日の訓練でまともに戦える訳がない。ましてや正規軍と互角に戦うための指揮統制を構築できるわけも当然ありえない。
- さらに、これら市民達で構成された「市民突撃隊」が編成された頃には革命軍は主要な兵器生産工場の殆どを奪われるか破壊されるかで深刻な武器不足に陥ってて、市民達に支給できる武器は殆ど無かった。
- 彼らに与えられたのは僅かな手榴弾と機関銃くらいなものだったみたいだ。
- ソラ
- なんか末期症状って感じですね……。
- ユウナ
- まさにその通りだね。
- 結果的に、そんな彼らの採りえた戦法は唯一つ。人海戦術、つまり前進してくる統一連合軍に機関銃を乱射しながらひたすら突撃することだったんだ。
- 統一連合軍は当時非戦闘員の殺傷阻止を徹底していたけど、現実的にいくら市民とはいえ放って置いたら銃を乱射してくるのだから撃つしかない。殆ど全ての戦場でこういうことが起こって、その結果300万人以上の死者が出たわけだ。
- しかもそれほどの犠牲に対して、統一連合軍の前進を遅らせる効果はほとんど無かったんだ。救いようのない現実だよ。
- ソラ
- けど、生きるためにそんなことまでするって死んでいった人達は本当に革命政権に希望を持っていたんですね。
- ユウナ
- そうだね。何しろ今だからこそローゼンクロイツは残忍で世界の敵みたいなイメージが人々にあるようだけど、当時はそんなイメージは殆ど無かったんだ。正確には「その存在を殆ど知られていなかった」んだけどね。
- そしてこの九十日革命の結果、東ユーラシア国民、特にポーランド地域以東の人達の統一連合に対する憎しみ、不信感は統一連合が倒れない限り消えることが無いほど強い物となってしまった。
- 統一連合も東ユーラシア国民の感情に配慮して東ユーラシア政府を改造したりしたけれど、結局焼け石に水程度の効果しかなかった。
- ソラ
- そんなことがあったんだ……。
[編集] レジスタンス組織への影響
- ユウナ
- 次は僕らも含まれるレジスタンスへの影響について説明するよ。
- ソラ
- なんかリーダーすっかり板についてきましたね。教師向いてるんじゃないですか?
- ユウナ
- いや、それは違うと思うよ……
- ユウナ
- で話を戻すけど、今度はさっきと違って至って簡単な話、「活動が停滞した」の一言なんだ。
- ソラ
- えと、レジスタンスがいなくなっちゃったからですか?
- ユウナ
- おおぅ、なんか宇宙の彼方に飛んでいっちゃいそうな答えだね。
- ソラ
- そ、そうですか……?
- ユウナ
- まぁ少しは当たっているけどね。
- 革命政権を主導したローゼンクロイツも当時こそ強大な戦力を持っていたけれど、発足当初は一介のレジスタンス組織でしかなかったんだ。
- そんな彼らがあそこまで巨大化したのは、近隣のレジスタンス組織を次々と吸収していったからなんだ。
- ソラ
- 企業の経営統合みたいなものですね。
- ユウナ
- そ、そうだね……。君本当に15歳?普通その年齢でその場面での突っ込みが「企業の経営統合」はないよ。
- ソラ
- へっへー、正真正銘の15歳ですよ♪
- ユウナ
- そ、そう……(最近の15歳ってこんなんなの?)
- ユウナ
- とまた話がずれたから元に戻すけど、そうやって巨大化していくということは、組織の数に限れば少なくなっていくということなんだ。
- 77年にはその強大さで有名だったバルト独立同盟を壊滅していたとはいえ吸収するくらいだから、その吸収の勢いと戦力増強は凄いものだった。
- 何しろモビルスーツの保有数で小国の正規軍を上回るくらいだったからね。
- ソラ
- なんかリヴァイブとは大違いですね……。
- ユウナ
- まぁ彼らは別格だから……。
- ユウナ
- そしてそんな風にどんどんレジスタンスの吸収を続けていき、革命勃発直前にはポーランド地域のレジスタンスの全てが彼らだったというほどに東ユーラシアのレジスタンス組織に占める割合が高かった。
- 彼らはとうとう革命政権を樹立した際に賛同した正規軍部隊も吸収して大軍団を構築するんだけど、そんな彼らも結局は破れシベリア方面に逃走して行った。
- その結果、東ユーラシアの正規軍同様に中央ヨーロッパのレジスタンス組織もまた殆ど姿を消したんだ。
- 後にローゼンクロイツが再結成されて勢力を伸ばしてくるけど、革命以前には遠く及ばない。
- ソラ
- なんか「皆いなくなった」みたいです。
- ユウナ
- そういえば前に全く同じことを言っていた人がいたなぁ。
- 結果的に東ユーラシアのレジスタンス組織はその数を大きく減らし、そして九十日革命の結果は世界中のレジスタンス組織の活動を停滞させることにも繋がったんだ。
- ソラ
- ?
- ユウナ
- 情報を完全な形で手に入れることが困難な彼らにとって、「レジスタンスだけでなく正規軍までも取り込んでも勝てなかった」イコール「俺達に勝てるわけが無い」という先入観を植えつけることになったんだよ。
- 最近になってレジスタンスも結構活発になってきてるけど、それでも以前に比べたら遥かに大人しいものだね。
[編集] 統一連合への影響
- ユウナ
- 最後は統一連合への影響について。ある意味これが一番深刻と言えるかもしれない。
- ソラ
- どういうことですか?
- ユウナ
- 「国家レベル」で統一連合の信念を否定されたこと、と言うのが一番わかりやすいかな。
- ソラ
- へ?
- ユウナ
- じゃあ、統一連合、というかラクス=クラインやカガリの信念を思い出してごらん。
- ソラ
- えっと、「平和な世界」?
- ユウナ
- そう。つまり、「戦いが無い世界」ということだよ。
- 戦いが無いということは戦う前に話し合おうということであり、戦争の原因である妬みや憎しみに捕らわれず皆で生きよう、ということでもある。
- ここまでくればもうわかるんじゃないかな。
- ソラ
- 戦争になってしまったから、ですか?
- ユウナ
- お、今日はなんだか感が鋭いね。
- つまり、統一連合の主義主張又は信念である「憎しみやプライドより手を取り合う、戦うより話し合って解決する、皆が幸せな世界」を国家レベルで否定されたということ。
- あまり知られていないけど、革命政権は単なるクーデター組織ではなく、当初から国家としての行政能力をある程度備えた、国家と呼ぶに値する存在だったんだ。
- ユウナ
- そしてもう1つは、革命政権に賛同する300万人以上もの人々の死。
- 戦いや意地より手を取り合う、言い方を変えれば戦争による死を許さない統一連合にとって、その全く逆、自らの興亡という名の意地を賭け、勝利のためには死も厭わなかった300万人以上の人々の死ということは、その数字以上に統一連合に重くのしかかることになった。
- ソラ
- 信念が否定されたから、ですか?
- ユウナ
- そう。誰よりも強く世界平和、皆が幸せな世界の構築を願うラクスやカガリにとって、自分達の信念と正反対と言える人々がそれだけ存在し、命を落としたという事実は実際は”死”に対するアレルギーが強い彼女らにとてつもないショックを与えたんだ。
- ソラ
- ずっと努力してきたのにそれが否定されたんですもんね……。
- ユウナ
- そして九十日革命以後、彼女達即ち統一連合の反体制組織に対する姿勢はそれまでと見間違えるほどに変貌した。
- 革命後のラクス=クラインの演説、通称「平和の演説」にその姿勢が現れているんだ。
- ソラ
- ?
- ユウナ
- 演説の形はそれまでと同じように人々に呼びかける物だったんだけど、その中に短いけれど、明確な彼女自身の主張が先鋭的に盛り込まれたところがある。
- 「私達統一地球圏連合は、平和を願う全ての人々の思いを踏みにじる者を決して許すことはありません」
- それがこの時の彼女の演説の中の”主張”と思われる部分だ。
- そして現実問題、この後の統一連合の僕達レジスタンスに対する姿勢はより強硬なものとなったんだ。
- 特に治安警察はね。それこそ、「疑わしきは罰せよ」だ。少しでも意を唱えたらその場で拘束、収容所行きというぐらいにね。
- ソラ
- それはちょっと酷いんじゃ……。
- わたしもオーブにいた時に、「テロを画策した」とかいって10人ぐらいでおじいさんをリンチしてる所に遭遇したことがあるけど、その人はとてもそんな人には思えなかったですもん。
- ユウナ
- 結局それは、ラクスやカガリがあまりにも強いショックのあまり、統一連合の信念であるはずの「武器を取らず、話し合いで解決する」ということを忘れるほどに自分を追い込んでいる、ということなんだと思うよ。
- 「また九十日革命のようなことを起こしてはならない」というプレッシャーが、結果的に普通に見れば何でもないことでも「怪しい」とか「脅威」と認識させ、結果的に弾圧に繋がっているというのが僕の考えだよ。
- 確かに怪しい者を全て無くせば再び九十日革命のような大規模戦争は起こらなくはなるんだろうけどね。
[編集] 無責任の生んだ悲劇
- ユウナ
- しかしそれは仕方が無いとも言えるかもしれない。
- 何しろ彼女達に「世界を平和にしろ」とプレッシャーを与えているのも民衆なんだからね。
- そうそう、さっき言った「統一連合が実は革命政権を認めようとしていた」のに討伐した理由。おそらくこれが過度のプレッシャーが彼女達を襲った結果なんだよ。
- そもそも何故革命政権を認めようとしていたかといえば、革命政権が樹立されて東ユーラシアの相当な領土を支配するに至るまでほとんど戦闘らしい戦闘が起きなかった。
- 今も言ったけど彼女達が戦争を嫌がり平和を誰よりも願うのは事実で、そのままいけば革命政権がほぼ無血で東ユーラシアの政治的実権を握るだろうことは明白。
- で、その革命政権自体も統一連合と全面で戦えば負けることは目に見えているから講和を望む。となれば、和平の動きが出てくるのも必然なんだ。
- その後の政治的な駆け引きはともかく、ね。
- ソラ
- けど、結局和平はなかったんでしょう?
- ユウナ
- そう。何故なら和平が結ばれる数日前に、パリを訪れていたアスハ家の重臣4人が革命政権の空軍機の爆撃に巻き込まれて死亡してしまったんだ。
- この時カガリは「平和のために我慢する」か「重臣たちの敵討ちをする」かで板ばさみになった。
- 爆撃自体は誤爆で革命政権側からすぐに謝罪がされているし、公人として平和のためにぐっと堪えて和平を結ぶか、私人として敵討ちをするか、でね。
- ソラ
- あんまり考えたくないけど、もしわたしがカガリ様と立場だったらたぶん私人の立場に立つと思います。
- 重臣って事はずっと一緒にいた人ですよね?そんな人が殺されたらやっぱり悲しいし、憎いと思います……。
- ユウナ
- それは人としては実はごく自然な感情なんだ。
- 愛する人を奪われた時の気持ちはどれだけ抑えようと思ってもそう抑えられるものじゃないしね。
- そしてこの時、カガリはそれまでの度重なるプレッシャーで精神的に問題を来たし始めていた。元々人一倍正義感の強い彼女のことだ。きっと自分を過度に追い込みすぎていたんだと思うよ。
- ソラ
- カガリ様だって人間ですもんね……。
- ユウナ
- ましてや未だ23歳という若さで、しかも公人だけれど私情も出すタイプだ。本来は考えるよりすぐ行動に移すいい面もあるんだけれど、今回の場合完全に悪い方に出てしまった。
- つまり、公人即ち統一連合主席としての場合平和のためにならぐっと耐えて和平を結ぶことは、度重なるプレッシャーから来るストレスでボロボロだった彼女の心では到底無理なことだったんだ。
- 結果として彼女はそれまでの和平政策を捨てて統一連合各国にすぐに討伐軍を送るように命じた。
- ソラ
- じゃあ、300万人以上の人達が死んでしまった責任はカガリ様にあるってことじゃ……。
- ユウナ
- 表面的にはそうとも言えなくも無いけど、実際はそんな簡単な問題じゃないんだ。
- たぶん、彼女達に世界の行く末を全部預けて自らは考えることを投げ出し、それでありながら少しでも気に入らないことがあればすぐに批判するある種無責任な僕達人類そのものの責任であり、その結果の悲劇なんだ。
- ソラ
- わたしたち人類の責任、か……。
- ユウナ
- だからこそ僕は「皆が考え、話し合い、喜びも悲しみも分かち合える世界」を創りたいと思うんだ。
- たとえどれだけ困難な道であってもね。
- それがかつて自らの至らなさで取り返しのつかないことをしてしまった僕の世界に対するせめてもの償いだと信じてる。
- ソラ
- リーダ-……えっと……頑張ってください!
- ユウナ
- ありがとう。それじゃ、今回はここまで。
- ソラ
- ありがとうございました。















