ユウナの良くわかる世界観(戦う理由)
出典: 機動戦士ガンダムSEED Revival
目次 |
はじめに
- ユウナ
- さて、約束通り「よく分かる世界観講座」の二回目だよ。
- 今回のテーマは「戦う理由」についてだ。
- ソラ
- いい感じに調子に乗ってきましたね。
- ユウナ
- そらそうだよ。
- もはや、僕の存在価値はここにしかないからねぇ。
- ソラ
- だんだん、リーダーがかわいそうになってきましたよ……。
貧富の格差の原因
- ユウナ
- さて、ソラ君。貧富の格差というのはなぜ起きると思う?
- ソラ
- え? なぜ?
- う~ん、なぜなぜ……
- 頭のいい人の子供は頭がいいからですか?
- ユウナ
- ……ソラ君すごいこと言うね。
- 一面の真実ではあるんだけど。
- ソラ
- えへへ……褒められちゃった。
- ユウナ
- でも、一つだけ違うことがあるんだ。
- ソラ
- え~ せっかく褒めてもらえたのに。
- ユウナ
- まあまあ。
- 一つだけ違うのは「頭のいい人がお金持ちになるわけじゃない」ってことだね。
- ソラ
- ええ?
- だって、偉い人はみんな頭がいいから偉いんですよね?
- だから、みんな一生懸命勉強するんだし……
- ユウナ
- うん。確かに有能な人はお金を集めやすいだろうね。
- でも、それよりも大きな要素があるんだ。
- その要素のおかげで、どんなに有能でも富を手にすることが出来ない人々がいる。
- ソラ
- 要素ですか。
- う~ん……生まれた家の差とか?
- ユウナ
- 正解。
- ソラ
- え? 当たりなんですか?
- ユウナ
- 正確に言うと環境の差ということになるかな。
- ソラ
- 環境……
- ユウナ
- この環境という奴は非常に範囲が広い。
- 生まれた家の資産、国の税制、気候、風土、政治制度……etc.
- ソラ
- それは『運』って言いません?
- ユウナ
- そうだね。まさに『運』だね。
- 人は『運』によって貧富を決定され、それから抜け出すことは容易ではない。
政治の意味
- ソラ
- それって……ひどくありません?
- ユウナ
- そうだね。ひどい現実だ。
- そのひどい現実から目を背けるために、人は夢を見るのさ。
- ソラ
- 夢?
- ユウナ
- 政治っていう夢をね。
- ソラ
- 政治が貧富の格差をなくすんですか?
- ユウナ
- いや、政治では貧富の格差はなくならない。
- 政治が出来るのは「多数の幸せの実現」だけだね。
- ソラ
- 多数?
- ユウナ
- いいツッコミだなぁ。
- まさに『多数』だね。
- ソラ
- 少数は幸せにしないんですか?
- ユウナ
- 少数を救うのは政治の本質じゃないんだよ。
- あくまで多数の幸せのためにあるのが政治で、そのためには少数を切り捨てたり
- 搾取したりする。
- ソラ
- それじゃ、余計に貧富の格差が出ちゃうじゃないですか!
- ユウナ
- その通り。
- そして、今の世界はその切捨てをしなければもたないくらいに逼迫しているんだ。
- ユウナ
- その通り。
- ブレイク・ザ・ワールドの影響は世界中に文字通り爪あとを残している。
- その影響は「多数の幸せ」を奪うのに十分だったんだ。
- ソラ
- 同じなのに戦わないといけないんですか?
- ユウナ
- 悲しいことだけれどね。
- 幸せにしたい対象が違うというだけで、人は戦うことを選んでしまう。
- それが歴史上繰り返されてきた悲劇をなぞるだけだと分かっていてもね。
- ソラ
- そんなのおかしいです!
- みんな幸せになろうとして、そのせいで他の幸せが奪われて、
- みんなが幸せになるためにみんなががんばることが
- みんなを不幸にしているってことじゃないですか!!
- ユウナ
- 本当におかしいね。
- でもね、僕は思うんだ。
- もしかしたら、世界中の人を守るための政治があるのかもしれないってね。
戦う意味
- ソラ
- なんですか?問題って
- ユウナ
- 「価値観の統一」の問題と「前提の継続が不可能」だという問題だね。
- ソラ
- よく分からないですね。
- ユウナ
- そうかもしれないね。
- まず、「価値観の統一」の問題だけど、簡単に言うと
- 「みんなが同じになっちゃうと、なんかあったときに対応できない」
- ってことなんだ。
- ソラ
- ???
- ユウナ
- 基本的に生き物って言うのは、種を保存するために、多様性を確保するものなんだ。
- さっきも触れたけれど、政治というのは人の幸せになるための方法の一つなんだけど
- その方法が統一されてしまって、その方法が対応できないようなことが起きた場合
- 人はどうなってしまうと思う?
- ソラ
- ……みんな、死んじゃうってことですか?
- ユウナ
- 極端に言うとそういう事だね。
- 人は他人の与える正義に頼り切ってしまって、自分で正しさを判断しなくなっては
- いけないんだ。
- 絶対に。
- ソラ
- …………
- ユウナ
- 彼女も人間だからね。いつかは死んでしまう。
- どれほど愛され、どれほど必要とされていようとも、ね。
- ソラ
- それは……そうですけど……
- ユウナ
- 世界は彼女に幸せになるための「責任」を押し付けてしまっているからね。
- ソラ
- 責任……
- ユウナ
- そうだね。東ユーラシアは様々な問題を内包している。
- それでも人々は必死で生きているし、そのための努力を惜しんだりはしていない。
- 誰もね。
- ソラ
- う~ん
- ユウナ
- その辺はまた今度にしよう。
- 今回のポイントは「みんながんばってる」って現実ってところかな。
- ソラ
- なるほど……
- ユウナ
- ちょっと難しいテーマだったね。
- またおいおい語ってみよう。
- じゃ、今回はご苦労様
- ソラ
- お疲れ様でした~













